中絶の時期は一般的に、妊娠12週程度までと言われています。これは、胎児の体重が500g以上また12週目以降の中絶は死産としての扱いとなり、妊婦が死産届けを提出する必要が出てくる事と、胎児が妊娠12週以降になるとある程度の大きさになり、分娩と近いかたちでなければ胎児を摘出できないからです。体重が500g未満、もしくは12週目以前の場合は流産として扱われる。このため、母体保護法による規定では妊娠21週6日までは中絶を行えますが、12週以前に行われる事がほとんどとなっています。
中絶方法には、手術で行うものと薬で行うものがあります。手術による方法は成功率はほぼ100%で、薬ほどの辛さはないといえます。ただし、費用などの面では薬よりも高めです。薬による方法での成功率は92〜95%ほどといわれていて、母体の状態により手術が必要になる場合もあり、まれに多量出血などが発生します。薬の副作用も強く、数時間から数日は吐き気、出欠、腹痛などの症状を伴います。
中絶を行う際に使用する薬品は経口中絶薬RU486(北京紫竹) 、一般的にはミフェプリストンと呼ばれる薬で、使用可能な時期としては妊娠後49日以内で、子宮外妊娠やその他の場合は利用できません。妊娠状態を維持するのに必要なプロゲステロンというホルモンの作用を強制的に止めることで、流産を引き起こさせるものです。
この中絶薬品は2004年には医師の処方に基づいた場合にのみ利用することが可能となり、個人での譲渡・販売が禁止されていました。また、妊娠12週目以降の中絶の場合、プレグラディン(プロスタグランジン製剤)という薬を使用して人口的に陣痛を起こし、分娩と同様の方法を用います。