「紅棗(なつめ)」は天然ビタミンである
棗(なつめ)の種類は多く、一般に市場でよく売られている生の棗以外に、干し棗もあります。果実を乾燥した干し棗は果皮の色から紅棗(こうそう)といい、松ヤニで煮だし、薫製にしたものを黒棗(こくそう)といいます。
漢方では棗を薬として用いるのは、元気をつけ、増血、咳止め、胃の働きをよくするので、胃腸の働きが悪い時、消化不良のある場合は、棗をたくさん食べるとよいです。
腸満感(すなわちお腹がゴロゴロ鳴ったり、便も下痢傾向にある)のある人は棗に生姜を加えて煮ると効果があります。紅棗と黒棗の成分と効能はだいたい同じですが、黒棗の方が補血効果が多いです。
現代薬理研究によると、棗には滋養強壮の効果があります。棗の糖分は多く、カロリーも高く、蛋白質、脂肪、ビタミンも含んでいます。特にビタミンCの量は果物の中で一番多く含んでいるので、棗は天然ビタミンと言われています。
棗は動脈を広げ、心筋収縮力を強める効果もあります。
精神的に緊張、いらいら、不眠症などの更年期症状がある時、漢方の処方箋に必ず棗が入っているのは、棗は鎮静作用があり、日常生活の中で緊張しやすい人は、スープに棗を入れて一緒に飲むとよいです。
棗はビタミンC、リン酸などの成分を含んでおり、研究によって、これらの成分は癌細胞を抑えることができるとされています。したがって棗は癌の予防にも効果があると言える。すなわち、棗は現代環境の健康食品です。
当店おのナツメは乾燥させ、ドライフルーツ状にしました。干してあるのでそのまま食べると少し固いですが、紅い薄皮をかじると中は意外にしっとり。 小梅のような甘酸っぱい香りで、味はリンゴに似ています。くせのない味わいの実にはほのかな甘みがあり、中華・韓国料理に、またなつめ酒などと幅広くご活用いただけます。
また、紅参根などを煎じる際になつめを適量加えると、紅参などのもつ特有の苦味や酸味が緩和され飲みやすい味になります。ぜひ一度お試しください。
漢方では鎮静、緩和、強壮の目的で、各種の急迫症状や胸腹痛を治療する薬方に配合される。